
改造したのはこのフレットレスベース。フジゲン製の一本物、楽器フェアに参考出品された現物。1997年に買って2009年まで活躍してもらった愛機。その後は9年間ハードケースに入れて押入れに封印していた。セミホロウボディのウッディなフレットレスなのに、使っていた頃はディレイを使ったドローンベースしか演奏しなかった。しかも「鳴りが邪魔」とか言って内部にウレタンを詰め込んだりして。まさか後年まったく真逆の改造をするとは。

電気系統すべて取り除いたら思った以上に軽くなった。エレアコとして残す手もあったけど、まあ退路を断つということで。ジャック穴までパテで埋めたりして。

初めて開けたピックアップカバーの下には、何とジャズベタイプのピックアップが2本並んでいた。ハムバッキング効果あったのかな。割とノイジーだったけど。リア側のピエゾピックアップの方はブリッジ一体型というか、ブリッジの駒自体がピエゾなので、配線をニッパーでプチっとね。

サーキットが入っていた背面の空洞。この開口部分を覆うように大きな木製ボウルを接着し、胴を足した。

こんなことしていいんだろうか。これで鳴りを稼ぐ。といっても、さほど大きな音にならないのは、もちろんわかっているが。一説には、アコースティックギターをフルに鳴らすボディは20リットルの容積が必要だとかいうから、ベースだったら40リットルくらいは必要だろうし。

一番悩んだのがサウンドホールの大きさと数、位置をどうするか。結局4つ開けたんだけど、穴を開けるほど出音が大きくなるわけでもなく、振動板としての表面積が少なくなる。いろいろ調べまくったけど、こんなのやってみなきゃわからないよ。穴はゴム塗料で縁どり。強度不足部分は裏からパテで補強。


というわけで出音は大きくないが、サスティンが結構長くてよく伸びる。サウンドホールからホワホワした倍音が出ているのがわかる。ピックアップのザグリは木板で塞いでいるが、ここはデザイン的にもう一工夫する予定。


(追記)もう一工夫しました。バルサ材を重ねて黒く塗ったラジエーター風のスリット。出音にはほとんど影響を与えないでしょう。すっかりプラモデル感覚の改造工作でデザインに執着した。

このアコースティックベースギターのお披露目は、11/25日曜の夜ペルミアンで。どんな音か聴きに来てください。対バンは杉本拓さんにお願いしました。ソロ×ソロです。お楽しみに。
tamaru